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大阪・関西万博 日本、短い準備期間に焦り ドバイ閉幕からわずか3年

 2025年大阪・関西万博の事業計画などを定めた日本政府の「登録申請書」を審査、承認する博覧会国際事務局(BIE、本部・パリ)の総会が12月1日にオンライン方式で開かれる。日本は承認後、外交ルートを通じて各国に万博参加を呼びかける「招請活動」を始める考えだ。しかしドバイ万博の会期変更などの影響で準備にかけられる期間は通常よりも1年半も短い、わずか3年。新型コロナウイルス感染拡大の勢いが世界的に強まる中、対面の招請活動は困難で、日本政府や関西経済界からは焦りの声も出ている。

 「本来はぜひパリに行きたかったが、本当に残念に感じている。あるいは危機感を持っている」

 井上信治万博担当相は13日の記者会見で、オンライン開催されるBIE総会について焦燥感をのぞかせた。

 BIE総会は当初、6月の予定だったが、コロナ禍の影響で半年間の先送りを余儀なくされた。しかもオンライン開催では招請活動をスタートさせる節目としても力強さを欠く。井上氏は「正式に承認をいただいたら、とにかくスタートダッシュをかけて招請活動に取り組む」と強調した。

 焦りの背景にあるのは準備期間の短さだ。本来であれば今年10月から始まるはずだったドバイ万博は、コロナ禍で開催が1年延期された。しかも中東の春から夏にかけての暑さを考慮して、通常の万博よりも半年遅い秋から春にかけての会期となっており、閉幕は22年3月末となる。25年4月に予定される大阪・関西万博の開幕までの期間は3年しかない。

 万博は00年以降は5年ごとに開かれており、通常であれば閉幕から次の万博の開催までは4年半ある。大阪・関西万博の場合は、この期間が1年半も短い。

 政府関係者は、参加を決める国・地域などにとっては、「大阪・関西で何を出展するか検討する時間が短くなる」と指摘。「早めに中身をきちんと詰めてもらわないと、パビリオンの建設工事などが間に合わなくなる。最大の課題だ」と話す。

 一方、関西の経済界は各国が参加を表明するかどうかにも不安を抱いている。関西経済連合会の松本正義会長は「コロナ禍で日本の万博にどれほど関心を持ってくれるのか全く見通せない」と厳しい認識を示す。大阪商工会議所の尾崎裕会頭も「招請活動が可能になっても、(コロナ禍で)今すぐ海外に行って働きかけることも難しい」と、参加要請の困難さを指摘している。(岡田美月、黒川信雄)

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