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全日空、客室乗務員の地方居住容認 雇用守り人件費圧縮

 全日本空輸が、客室乗務員の勤務日数や給与を減らす代わりに地方居住を認め、主に現地の空港から中核拠点の羽田や成田などに通える仕組みを、来年4月から2年間の時限措置で導入すると労働組合に提案したことが分かった。

 新型コロナウイルスの流行で国際線を中心に減便が相次ぐ中、リストラをせずに人件費の圧縮を進め、需要回復時の人員を確保する。

 従来の5~8割の勤務日数で働くことができるようにし、国際線、国内線ともに5割勤務の乗務員に地方居住を認める。5~8割勤務で給与は50~75%に落ち込む。副業などの予定を組みやすいよう、国際線で半年前、国内線は1年前に休日を乗務員に通知する。

 全日空に約8000人いる客室乗務員の大半は現在、発着便数が多い羽田、成田両空港の近辺に社の規則で住んでいる。新制度では、出身地で副業に就いたり、配偶者の転勤に同行したりしやすくすることなどを想定。羽田や成田へはグループ内運航便への搭乗や、交通費の実費精算などを検討しており今後詰める。

 全日空を傘下に持つANAホールディングスは2021年3月期の連結最終損益が過去最悪の5100億円の赤字になると予想し、コスト削減を急いでいる。全日空は今冬のボーナスに相当する一時金の支給見送りや給与カットを実施する方針。年収ベースで平均3割減となる見通しだ。

 特に国際線は当初の想定を超えて低迷。回復に転じても羽田を除く成田や関西、中部は大規模な運休を当面続ける方針で、乗務回数に応じた手当が収入の多くを占める客室乗務員には深刻な事態となっている。

 ANAは雇用維持策の一環として、来年春までに400人を外部に出向させることも決めている。家電量販店ノジマといった民間企業のほか、三重県などの自治体も受け入れる。

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