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英政府承認のワクチン実用化 米でも12月中旬に接種開始へ

 日米や欧州で使用が見込まれる新型コロナウイルス感染症の予防ワクチンが、英政府に承認された。米製薬大手のファイザーとドイツのバイオ企業ビオンテックによる共同開発のワクチンで、すでに米食品医薬品局(FDA)にも緊急使用許可を申請中だ。日本政府はファイザーと国内での供給で合意しており、欧米での接種が始まれば、社会の正常化への期待がさらに高まりそうだ。

 ファイザーとビオンテックが開発したのは、遺伝情報を伝える「メッセンジャーRNA(mRNA)」という物質を投与する新しいタイプのワクチン。FDAの承認が得られれば、米国内の接種は12月中旬に始まるといい、欧米での接種が本格化することになる。

 ファイザーが公表したワクチンのデータによると、約4万3500人が参加した臨床試験で95%の有効性を示した。被験者には疲労感や頭痛などがみられたが、深刻な副作用はなかったという。

 日本政府は、来年6月末までに1億2千万回分の国内供給を受けることでファイザーと合意。このほか、mRNAワクチンを開発した米バイオテクノロジー企業モデルナとは来年中に5千万回分の供給を受け、人体に無害な別のウイルスを運び役(ベクター)として使うワクチンを開発した英製薬大手アストラゼネカとは来年、1億2千万回分の供給を受ける。

 国内では現状で、この3社による計2億9千万回分のワクチンを確保している。ただ、日本国内での使用許可申請の時期などは未定で、接種のめどなどは不明だ。厚生労働省健康課予防接種室は「いずれにしろ国内外を問わず、各企業の開発の進捗(しんちょく)をみながら、今後もワクチンの確保を検討する」としている。

 世界保健機関(WHO)のデータによると、治験の最終段階で、1千人以上の大規模な治験にあたる第3相にあるワクチンは計11種類。米国や英国、中国、ロシア、インドの企業が開発している。

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