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米のファーウェイ排除に各国同調 日欧、5Gシェア奪取商機 

 世界各地で第5世代(5G)移動通信システムの整備が進む中、欧州や日本の通信機器メーカーに商機が訪れている。米国が安全保障上の懸念から、世界シェアでトップを走る中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)を排除し、各国で同調する動きが広がったためだ。存在感が薄い日本メーカーも、NECが英政府と実証実験を計画するなど巻き返しを狙っている。

 米国はバイデン次期政権になっても、中国に対して厳しく臨む姿勢は変わらない見通し。NECなど日欧各社はファーウェイ排除の動きを追い風にして、シェアを奪いたい考えだ。

 NECは、ファーウェイを排除する方針の英政府と協力し、5G関連技術の実証実験を2021年中に行う。海外での5G事業拡大の足掛かりにしたい考えで「英国だけでなくグローバルに展開できる可能性がある」と強調した。

 英調査会社オムディアによると、中国国内を除いた5Gインフラ市場の20年4~6月期のシェアは、ファーウェイが28%、スウェーデンのエリクソンが24%、フィンランドのノキアが23%で全体の4分の3を占めた。

 低コストが武器のファーウェイが排除される中で、北欧2社は5G関連取引を拡大。エリクソンは11月10日、5Gの商用契約が116件になり、7月中旬から17%増えた。ノキアも10月末に商用契約が101件に達したと発表、7月末から22%増加した。リュンドマルク社長兼最高経営責任者(CEO)は「5G競争で勝つために必要なものには何でも投資する」と鼻息が荒い。(ロンドン 共同)

【用語解説】第5世代(5G)移動通信システム 携帯電話などに使われる通信方式の新規格。第4世代(4G)から通信速度が大幅に向上した。大容量の動画を短時間でスマートフォンにダウンロードできるほか、通信の遅れが少なくロボットを遠隔操作しやすいといった特長がある。多くの端末やセンサーを同時に通信接続でき、あらゆる機器を通信でつなぐ「モノのインターネット(IoT)」の基盤になるとみられ、自動運転などでの活用も期待されている。(ロンドン 共同)

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