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(PR)少数精鋭経営だからICTは必須ツール 社員4人の東郷建設に見る新時代経営術

 「地域に根差して仕事をしている以上は『これはできない』ではだめ。土木に関わるすべての問題を引き受けます。道路の舗装でしたら、舗装業者に声をかけ、橋の工事なら橋の建設業者を呼び寄せます」と株式会社東郷建設の近藤洋一社長は静かに話し始めた。

 社長を含め社員は4人。その道にたけた業者を集め、現場を監督し、工事を完成させる。オーケストラの指揮者にもなぞられる。省力化のためのICTの活用には躊躇がない。「ITは使わないと。その方が楽ですから」と笑う。その表情からは、新しいことに取り組むワクワク感のようなものもみてとれた。

 東郷建設のある愛知県東郷町は、名古屋市と豊田市の間に位置し、両市のベッドタウンとして発展してきた町だ。宅地化の一方で、美しい水辺や豊かな緑地が今も多く残り、暮らしやすい町としての評価も高まっている。2020年9月には町内に大型商業施設がオープンし、その魅力度が増している。

 東郷建設は、1972年から東郷町で建設土木業を営んできた。工事の段取りや進行を管理・監督などを受け持つ施工管理を手掛け、町の公共工事から立木の処分や私有地の外構や舗装の補修まで地元住民のささいな困りごとも引き受けている。まさに東郷町の発展を支えてきた会社だ。

■工事写真の撮影が一人でも可能に 省力化に貢献する「電子小黒板」

 近藤社長が「電子小黒板」を導入したのは2017年のことだ。今でこそ業界で普通に使われているが、当時はまだ導入する会社は少なかった。近藤社長は、このシステムのデモを見たとき、すぐに「これは使える」と確信したという。

 工事写真の撮影は、施工管理の中でも重要な仕事だ。現場監督は、工事の発注先に注文通りに施工していることを証明するため、工期の全期間にわたって工事の状況を撮影する。その際、いつ、どこで、何の工事をしたかなどを小黒板に記入して、その黒板と一緒に写真を撮る。一度の工事で500枚以上の写真を撮影することもあるという。

 例えば、道路の舗装工事のような場合、どの写真も同じような画像が続いてしまう。撮影の際、黒板に内容を書き込んで撮影しておかないと、「これはどこの写真だったっけ」ということになってしまう。画像だけで整理するのは不可能だ。このため、撮影の際には、小黒板が不可欠なのだが、撮影する担当と黒板を持つ担当の2人が必要になる。

 アプリが入ったスマホで工事名や工種を入力すれば、あとは撮影すると自動的にクラウドのフォルダーに入る。

 「黒板担当がいないときは、職人さんの手を止めて黒板を持ってもらったり、看板を立てかけて撮影しようとしたら、シャッターを押す瞬間に風でばたんと倒れてしまったり。天井を撮影するときは棒を取り付けたりもします。効率が悪くて、面倒なんです」と近藤社長は語る。

 電子小黒板のシステムは、スマートフォンのアプリに工事情報を入力し、スマホのカメラでそのまま現場を撮影すればいい。撮った写真データはクラウドに保存される。さらに入力した工事情報に基づいて自動で写真データの仕分けもしてくれる。

 今までは正確を期するため、数日かかかっていた工事アルバムづくりが、わずか数時間でできるようになった。もとから余分な人間を置いていない会社にとっては非常にありがたい。まさに働き方改革だ。

■「杭打ち」「墨出し」などの測量作業も一人で対応が可能に

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(提供 株式会社リコージャパン)

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