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携帯電話大手3社の新料金プラン出そろう 今後は大容量プランの「てこ入れ」急務

 携帯大手3社の新料金プランが13日、出そろった。3社はデータ容量20ギガバイトを2000円台で提供するオンライン専用プランを打ち出すことで、政府の値下げ要請に応えた格好だが、今後は倍以上の価格差がある大容量プランのてこ入れが急務といえそうだ。既存顧客が割安のオンライン専用プランに流出すれば、経営への影響が深刻になる。一方、オンラインでの申し込みに限定したことで、インターネットが不得手な高齢者を軽視したともとられかねない。

 「外出先で使い放題を体験したら、もう(データ容量に上限があるプランに)戻れない」。KDDIの高橋誠社長は13日の発表会で大容量プランの魅力を強調した。今回の値下げ競争では、各社がオンライン専用プランを新設。20ギガで2000円台の魅力的なプランを提示したことで、大容量プランからの流出が懸念されていることが背景にある。

 第5世代(5G)移動通信システムが普及すれば、大量のデータ通信が必要になるとされていた。しかし、5Gのエリアはまだ狭く、消費者が魅力を感じるサービスも打ち出せていない。実際、総務省の調査でも20ギガバイト以上のデータを利用する人は全体の約11%にとどまり、大容量プランの需要は限られている。

 そのため割安のオンライン専用プランに顧客が集中すれば、収益の悪化は避けられない。高橋社長も「業績へのインパクトはあると思う」と認める。各社は金融など通信以外の収益を伸ばしつつ、オンライン専用プランで獲得した顧客を将来的には大容量プランに移行させたい考えで、今後は「20ギガでは足りない」と思わせるようなサービスが打ち出せるかが重要となりそうだ。

 一方で今回の措置で取り残されかねないのが高齢者など、オンラインでの手続きを苦手とする人たちだ。

 オンライン専用プランは店頭でのサービスにかかるコストをなくすことで安価な料金を実現した。しかし、大容量プランとの価格差は大きい。通信容量の違いと店頭での支援など、既存のサービスだけで毎月2倍以上の料金を払うことに納得感は得られにくいとみられ、高齢者軽視と言われないようなサービスの拡充も求められそうだ。(高木克聡)

 ■大容量プランで受けられる主なサービス

 ・故障時などに店頭で手厚いサービスが受けられる

 ・各社が提供する電子メールアドレスを使える

 ・家族割、光回線割

 ・一定期間の契約継続でポイント付与

 ・端末の品ぞろえが充実

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