フジテレビ商品研究所 これは優れモノ

ロッテ チョコレート「乳酸菌ショコラ」 (2/2ページ)

 ≪interview 担当者に聞く≫

 ロッテ マーケティンク部ブランド担当・中村準氏

 オリゴ糖を配合 後味のすっきりした味わいに

 --新たなカテゴリーを作った商品だ

 2015年に発売した商品は、開発に3年を要した。健康ブームを背景に乳酸菌の機能が注目されていたため、取り組んだ。社内に乳酸菌に対する知見がなく、外部の企業にも協力を求めた。われわれの成功の後、他社も乳酸菌を使ったチョコレートなどを発売したが、「乳酸菌ショコラ」のように生きたまま乳酸菌を腸に届けることができる商品は、多くはないのではないか。チョコレートは単なるお菓子ではないということを証明した商品ではと自負している。

 --独自の製法だ

 乳酸菌は、熱を加えると死んでしまう。チョコレートの製造では熱を加えることは避けられない。また、体内に入っても胃酸で溶かされてしまうので、腸まで生きたまま届けるのは高い技術が必要だ。また、チョコレートの生産適正を考慮し、生きた乳酸菌を粉末状にして配合。他のチョコレート商品への混入を防ぐため、この商品専用の製造ラインを設けるなどしている。

 --今回のリニューアルのポイントは

 より多くの人の手に取ってもらえるよう、売価を引き下げた。”デザート&サプリメント”という冠をつけて、新たなカテゴリー商品ということをうたった。フレーバーも、若年層にうけるストロベリー味を加え、カカオ70%、ミルクチョコの3種類とした。いつでもどこでも取れる乳酸菌ということを標榜(ひょうぼう)している。食事の後のデザート感覚で食べられるのと、サプリメントみたいなお菓子の新カテゴリー名として、デザート&サプリメントという冠をつけた。

 --このほかに変更した点などは

 以前から生きた乳酸菌とカカオ由来の食物繊維が含まれていたが、さらにビフィズス菌の餌になる「オリゴ糖」を配合。砂糖よりも甘さがすっきりしたオリゴ糖を配合したことで、リニューアル商品では後味のすっきりした味わいになっている。なめらかなチョコを味わうだけで、乳酸菌・オリゴ糖・食物繊維がとれるとしてパッケージに記載した。パッケージデザインも、チョコを整列させることでサプリメント感を出し、ミニ板チョコそのものをたくさん見せることでおいしさを表現した。

 ■フジテレビ商品研究所 「企業」「マスコミ」「消費者」をつなぐ専門家集団として1985年に誕生した「エフシージー総合研究所」内に設けられた研究機関。「生活科学」「美容・健康・料理」「IPM(総合的有害生物管理)」の各研究室で暮らしに密着したテーマについて研究している。

  https://www.fcg-r.co.jp/lab/

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