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想定外の寒波で発電燃料のLNG在庫急減 大手電力、出力抑制で警戒

 東京電力ホールディングスなどの大手電力は電力需給の逼迫(ひっぱく)を解消するため、火力発電の燃料の液化天然ガス(LNG)の確保に追われている。想定外の寒波で電力の使用量が膨らみ、在庫が急減。海外からの長期契約が原則で、不足分の全てをすぐに調達できない。LNG火力は国内発電量の約4割を支えるが、当面は出力を抑えて運転せざるを得ず、電力供給に神経をとがらせる日が続きそうだ。

 LNGはオーストラリアやカタール、米国などから超低温で液化し、タンカーで輸入しており、到着まで約2カ月が必要だ。

 国内の受け入れ基地で保管中に揮発するため、大量の備蓄は難しい。電力会社は在庫が増え過ぎると余剰分を転売するが、その際の損失を考えて在庫を抑える傾向があった。

 大手電力は市場に出回るLNGの調達を急ぐ。ただ韓国や中国の需要も急増しており、購入できる量に限りがある。米国産LNGの輸入航路のパナマ運河が混雑しているほか、米国やオーストラリアの一部輸出施設のトラブルも輸入遅れにつながっている。

 太陽光の発電量が悪天候で伸びず、四国電力などの原発が稼働していないことも電力供給を増やせない要因だ。

 大手電力は今冬の最大電力需要を過去10年の最も寒かった年を基に予想しているが、多くの管内で実際の需要が上回った。電力業界の関係者は「昨年春ごろは新型コロナウイルスの感染拡大により、産業用の電力需要が減った。今は工場も動き、テレワークの巣ごもり需要もある。コロナにより予測は難しくなった」と話している。

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