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日立金属売却先、3ファンド軸 投資機構も出資模索

 日立製作所が上場子会社、日立金属の売却先について米投資ファンド3社を軸に検討していることが分かった。3社はベインキャピタルとカーライル・グループ、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)。外資への技術流出を警戒し、官民ファンドの産業革新投資機構(JIC)なども3社いずれかと共同での出資を模索するとみられる。

 日立金属は日立グループの主要企業で、売却額は数千億円規模になる可能性がある。日立製作所は成長の柱とするデジタル分野に関連の薄い事業を再編している。日立金属の売却もその一環で、入札手続きを進めている。日立金属で昨年発覚した品質不正の調査報告を近く発表した後、選定を本格化する見通し。

 品質不正は自動車などに使う特殊鋼や磁石材料の検査データ書き換えなどが国内外の複数拠点で確認された。売却を前に解明する考えだ。

 日立金属は島根県安来市に自動車向けなどの特殊鋼を手掛ける主力の安来工場を抱える。同工場は日本古来の「たたら製鉄」の技術を継承した高級特殊鋼で知られる。

 有価証券報告書によると、昨年3月末時点の同工場の従業員数は約1660人。栃木や茨城、埼玉、三重、福岡の各県などにも工場がある。

 島根県の丸山達也知事は経済産業省を5日訪れ、地域経済の衰退を招かないよう配慮を要望していた。日立金属は新型コロナウイルス感染症の影響で業績が悪化しており、国内を中心に約3200人を削減すると昨年発表している。

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