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米車市場に見える貧富の格差 低所得者向け販売不振、高額SUVなど伸長 (2/2ページ)

 低金利で最も恩恵

 最低水準に沈む低金利も消費を促し、信用度の高い人々が最も恩恵を受けている。コンサルティング会社、アリックスパートナーズの自動車、業界慣行担当マネジングディレクター、アルン・クマール氏は「低金利環境が実際に消費を支えている。貸し出しも極めて堅調だ」と強調。自動車市場調査会社エドムンズによれば、新車価格の上昇で消費者の借金は増え、昨年10~12月期の平均借入額は3万5373ドルと、前年同期の3万3525ドルを上回った。

 新車の価格上昇は自動車メーカーと販売代理店の利益面からは好ましいが、多くの米国人を新車市場から締め出している。

 ヒダルゴ氏の話では、自動車販売店におけるジープブランドのサブコンパクトSUV「レネゲード」やコンパクトSUV「コンパス」など定価2万ドル強のブルーカラー層向け車種の販売は減少。パンデミック以前にも利益率の低い格安の車を見つけるのは一段と困難になっていた。

 新車市場から締め出された格安車の買い手は、中古車価格を押し上げている。コックスのデータでは、中古車の平均価格は昨夏、過去最高の2万ドルに達し、それ以降も上昇している。

 もっとも、日産自動車のエントリーレベルのコンパクトセダン「ヴァーサ」はトレンドに逆らって売り上げを伸ばした。販売開始価格1万5000ドルを下回るヴァーサは昨年10~12月期に販売台数が90%増加。ただ通年では28%減少した。後半の巻き返しについて北米日産のジュディ・ウィーラー副社長(営業担当)は、「中古車の在庫はそれほど多くなく、手頃な価格の車を探す消費者がやってきている」と説明している。(ブルームバーグ Gabrielle Coppola、Keith Naughton)

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