金融

ビットコイン上昇軌道 5万ドル接近、金融全般に支持広まる兆し

 仮想通貨ビットコインは金融サービス業界全般に受け入れが広がる兆しが現れだしたことを受けて高値を更新し、初の5万ドル台に接近しつつある。

 取引認める方針続々

 米電気自動車(EV)大手のテスラがビットコインに15億ドル(約1575億円)を投資すると発表してから1週間。この間、伝統的な金融業界にもビットコインを受け入れる動きが続いており、直近ではモルガン・スタンレーの投資部門がビットコインに賭ける是非を検討中と報じられた。また、カナダ当局は北米初のビットコイン上場投資信託(ETF)を承認した。

 仮想通貨は規制が依然として緩く、政策当局者の間で物議を醸している資産ではあるものの、多くの企業が関連サービスを追加し始めている兆しもある。11日にはバンク・オブ・ニューヨーク(BNY)が従来型およびデジタル資産向けの管理プラットフォームを開発するチームを新設したと発表した。マスターカードも同社の決済ネットワーク上でカード保有者による特定の仮想通貨の取引を認め始める方針を示している。

 テスラを率いるイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)のような資産家に加えて大手銀行にも受け入れが広がったことで、ビットコインの華々しい上昇に新たな弾みがついている。2月だけで価格は約50%上昇し、14日の取引で一時4万9000ドルを突破した。さすがに15日は利食い売りからアジア時間で下落した。

 OANDA(オアンダ)のシニア・マーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏は「ビットコインが上昇軌道に乗る鍵は、より多くの企業の支持を獲得することだ」と指摘する。

 正規の資産かどうか

 ただ、ビットコインが実際の目的や価値を持つ正規の資産であるかどうかについては、激しい議論が続いている。マネーロンダリング(資金洗浄)や詐欺への関わりで冷笑されているうえ、『ブラック・スワン』の著者ナシーム・タレブ氏が最近、保有しているビットコインを処分すると発言した。同氏はツイートで、通貨というものは、それを使って売買するものよりも変動が激しくあるべきでは決してないと指摘。仮想通貨でモノの価格を決めることができないという「観点では、(少なくとも当面は)失敗だ」と付け加えた。

 それでも価格が上昇傾向にあるビットコインは、ペニーストックや大麻関連企業と並び、今の強気相場を特徴付ける行き過ぎた投機の事例となっている。

 ブロックチェーン(分散型デジタル台帳)ベースの金融・規制技術を開発するセキュレンシーの最高戦略責任者、パトリック・カンポス氏は12日、「BNYメロンが行ったような大きな発表があるたびに、他社はデジタル資産の一層迅速な採用と展開に駆り立てられる」と指摘。「テスラの最近の発表は他の大企業や機関に、仮想通貨を価値ある資産クラスだけでなく、不可欠な資産クラスとして受け入れを促すだろう」と予想した。(ブルームバーグ Lynn Thomasson、Joanna Ossinger)

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