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総務省が検証委員会で接待問題を再調査 焦点は放送行政への影響

 菅義偉首相の長男、正剛氏が勤める放送事業会社「東北新社」による接待問題で、総務省は原因究明と再発防止のため検証委員会を立ち上げることも決めた。接待の見返りに放送行政がゆがめられるようなことはなかったのかが、最大の焦点となる。

 一つのポイントとなりそうなのが接待が盛んに行われていた平成30年、東北新社の子会社で、正剛氏が取締役を務める「囲碁将棋チャンネル」が認定されたときの審査だ。他の認定事業者がすべてハイビジョン放送だったにも関わらず、同社だけが画質の低い標準放送で認定を受けている。

 その1年前には審査基準の見直しも実施。この一連の審査については野党議員からも疑念の声が上がっており、徹底した調査が求められそうだ。

 一方で総務省の関係者はこの指摘には否定的だ。審査では技術的能力の有無▽財務体質や事業計画▽外資規制(議決権の5分の1未満)-などを確認。複数の事業者が手を挙げていた場合は、各社の事業内容を比較したうえで総務省が総合的に認定事業者を決めるが、「接待を受けたからといって、介入できる余地はほとんどない」(関係者)からだ。

 ただ、そうだとすれば、東北新社側が総務省幹部への接待を繰り返したことへの説明はつかない。総務省の調査では、他の事業者による同様の接待はなかったとしており、東北新社だけが接待を行っていたことになる。当初は「利害関係者とは知らなかった」と主張し続けてきた総務省幹部の見解が「利害関係者と認識していた」と変遷している点も不可解だ。

 放送行政をゆがませる事実はあったのか、なかったのか-。いずれの結論でも、検証委には国民が納得できる調査結果を示すことが求められている。

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