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経団連、初の女性副会長 IT大手DeNAの南場氏 多様性アピール

 経団連の初の女性副会長として、IT大手ディー・エヌ・エー(DeNA)の南場智子会長が就任する人事が固まった。経済界、財界の女性活用の象徴として、こここ5~6年、経団連サイドが南場氏に打診していたものの、これまで固辞されてきた。今回やっと応じてくれたことに関係者は安堵している。経団連は企業の競争力強化に向けた人材の多様性を重視しており、自らの人事でもこうした姿勢をアピールする狙いだ。

 経団連では、会長、副会長、審議員会議長、副議長が役員と位置付けられている。平成26年までは女性役員は前例はなく、27年6月に、当時、BTジャパン社長だった吉田晴乃氏が初の経団連役員として副議長に就任した。これまで副議長には計4人の女性経営者が就いているが、経団連の方針決定に大きな影響や権限を持つ副会長に、女性が就くことはなかった。

 経団連の内規では、副会長については就任時に、会員企業の現役の社長、会長、もしくは同等の地位にあることが求められているという。だが、会員企業の中に、女性の経営トップが極めて少ないことに加え、副会長にふさわしいとされる経済界を代表するような女性経営者は、南場氏ら数人に限られるということで、なかなか副会長に女性が就任することはなかった。

 そういった中でも、女性経営者の代表格ともされる南場氏に対しては、経団連の前会長である榊原定征氏、現・中西宏明会長が再三再四、副会長就任を要請していた。関係者によれば、この長い期間の要請が今回ようやく実を結んだという。また、現時点ではDeNAは経団連の会員にはなっておらず、今後、会員になったうえで、直後の総会で南場氏が副会長就任となる特別待遇も用意されている。

 政府が女性活躍の取り組みを強めていく中で、副会長に女性がいない状況を回避しなくてはならない経団連や財界の“切羽詰まった状況”を南場氏も理解したとみられている。

 ただ、初の女性副会長誕生とはいえ、副会長定員18人に対し、女性はまだ1人。政府が掲げる「指導的地位に占める女性の割合を30%程度」の実現に向けては、まだまだ不足する状況で、今後も、女性副会長選びでは、経団連は苦労する可能性が高い。(平尾孝)

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