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コロナ禍でインスタントコーヒーの需要拡大 在宅勤務の拡大などを背景

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、インスタントコーヒーの需要が拡大している。国際コーヒー機関によると、2020年9月までの1年間の世界のコーヒー貿易量(生豆を含む輸入量)は、各国の外出制限や飲食店の休業などにより前年同期に比べて4.5%減少。一方で、そのうちインスタントコーヒーを含む可溶性コーヒーの貿易量は在宅勤務の拡大などを背景に1%増と全体を下支えした。

 日本を含む先進各国の食品メーカーは生豆を輸入、加工し、主に焙煎豆やインスタントコーヒーとして一部を再輸出しているが、特に日本のインスタントコーヒーの輸出の伸びは著しく、20年の輸出額は前年から2.6倍で、ロシア、米国、中国向けを中心に大きく増加した。

 こうした変化は、品種別のコーヒー豆生産量にも及ぶ可能性がある。主にインスタントコーヒーや缶コーヒーなどに使われるロブスタ種は苦みが濃いことから、レギュラーコーヒーなどで一般的に使われるアラビカ種に比べて生産量は劣る。しかしながら、ここ数年は品質の向上や病害虫に強く安定した供給が見込めるといった特性が見直され、生産が増加しており、足元のインスタントコーヒーの需要拡大がさらなる追い風になると考えられる。

 また世界第1位のコーヒー豆の生産国であるブラジルではアラビカ種の生産が多い一方、ロブスタ種が生産のほとんどを占める第2位のベトナムの生産量は増勢を維持しており、今後、生産シェアが高まっていく可能性がある。(日本政策投資銀行産業調査部 木元和久)

 編集協力=日本政策投資銀行

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