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「他社製品のほうが優秀だ」と言われてもアップル社員がニコニコしている理由 (1/3ページ)

 あなたの職場に同僚や部下の心をつかむことに長けている人はいないだろうか。巻き込み力がある人には、共通するパターンがある。リーダー育成家でプロコーチの林健太郎氏は「『HOW』『WHAT』をいくら伝えても人は動かない」という--。

 ※本稿は、林健太郎『できる上司は会話が9割』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

 「何をするか」ではなく「なぜそれをするのか」

 「会社から『今期の売上は必達!』との厳命があった。自分は必死でがんばっているが、部下が同じ意識で動いてくれない」

 この悩みは、私がコーチングをしている上司のほぼ全員が抱えるものです。百戦錬磨の経営者から新人マネージャーまで、すべての方々が一度はこの悩みを抱えたことでしょう。

 「アメとムチ」型のリーダーシップが十分に力を発揮する組織ならば、「会社からの厳命だから」のひと言で、部下の行動をある程度促すことができるでしょう。しかし、ハラスメントへの意識が高まっている昨今では、ひと昔前と比べて「アメとムチ」型のリーダーシップが発揮しづらくなっています。

 そもそもなぜ、部下たちは動いてくれないのでしょうか。

 その理由は意外とシンプルです。リーダーが「何をするか(「今期の売上目標を必達する」)」を伝えるだけで、「なぜするのか(「私たちが売上目標の必達を目指すのは、なぜか?」)」、つまりその「理由」を伝えていないからです。

 結局のところ、「なぜそれをするのか」がわからないまま、「それをやれ」と言われても、人はなかなか動くことができないものです。

 そのことを教えてくれるのが、コンサルタントのサイモン・シネック氏が、その著書『WHYから始めよ!』(日本経済新聞出版)で述べている「ゴールデンサークル」という考え方です。

 私はシネック氏がこの著書を元にしてTEDで講演をしたときの講話内容を積極的にリーダーのみなさんにお伝えしています。その内容の一部をここで紹介しましょう。

 人を動かすのは「WHY→HOW→WHAT」

 シネック氏によると、人の心を動かすことができる優れたリーダーや組織には、ある共通するパターンがあります。それは、物事の「伝え方」なのですが、優れたリーダーや組織は、物事を「WHY(なぜ)」→「HOW(どうやって)」→「WHAT(何を)」という順番で考えて、人に伝えるというのです。

 一般的には、「WHAT(何を)」から伝える人が多いと思うのですが、それでは人の心に伝わる言葉にはなりません。私たちの心は、「何をするか」や「どのようにやるか」ではなく、「なぜそれをやるのか」を伝えられることで、相手の思いなどをより直観的に察知し、共感が生まれ行動を起こすのです。

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