飲料大手「ダイドードリンコ」(大阪市北区)は、大阪府東大阪市と包括連携協定を結んだ。賞味期限が近い飲料を子ども食堂などに提供し、食品ロスの削減につなげるという、同社にとって自治体との連携策で初めてとなる取り組みを進めるとしている。
今回の協定は、市側の働きかけで実現。(1)スポーツ・文化・産業(2)都市・環境(3)防災・治安-の3分野で連携を進めることで合意している。具体的には、食品ロス削減のほか、同市でのスポーツイベント支援や災害時の商品供給、同社の飲料を扱う自動販売機を通じた同市のPR協力などを検討する。
同社によると、大阪府内の自治体と包括連携協定を結ぶのは、府に続いて2例目。このほか、府内では、富田林市とシティセールスで、門真市と子供の貧困対策で、それぞれ個別の事業協定を結んでいる。
新型コロナウイルスの感染防止のため、オンラインで協定締結式に参加した同社の高松富也社長は、自販機で飲料を売るビジネスが市民らに支えられた地域密着型事業として、東大阪市が「元気になるお手伝いができれば」と話した。野田義和市長は両者で具体策を「ひとつずつ形にしたい」と抱負を語り、東大阪の新たな名物に「花園ラグビーコーヒーなどを作っていただければ」と提案も忘れなかった。