金融

アリババ傘下のアントに銀行並み資本要件 中国銀保監会、2年以内に義務方針

 中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)主席で中国人民銀行(中央銀行)共産党委員会書記も兼務する郭樹清氏は2日記者会見し、アリババグループ傘下のアント・グループをはじめとするフィンテック企業の金融サービス全てについて、リスクを抑えるため一般な銀行と同等の資本要件を満たすよう義務付ける方針を明らかにした。

 郭主席は、さまざまな金融サービスに関し異なる期限を定めたが、猶予期間が2年間を超えることはないと語った。詳細についての言及は避けた。

 中国は昨年終盤からオンライン融資事業に対する多数の規制を導入。当局はアントの350億ドル(約3兆7400億円)規模に上る新規株式公開(IPO)を中止させ、電子商取引(EC)や信用スコア、決済などあらゆる分野でハイテク大手に対する締め付けを強めている。

 ダウ・ジョーンズ通信によると、アントの井賢棟会長は社内ウェブサイトに文書を投稿し、同社が規制要件の順守に向けた事業の修正をめぐり規制当局と協議していることを明らかにした。

 修正で対応する項目としてコーポレートガバナンス(企業統治)、金融持ち株会社設立、決済事業-の3つを挙げたという。

 一方、郭主席は記者会見で中国国内の不動産バブルや外国資本の急速な流入、高値圏にある世界の金融相場など多くのリスクに懸念を示した。

 米国や欧州の経済がなお新型コロナウイルス禍に圧迫されている状況で、米欧の金融市場バブルが弾ける可能性を「非常に心配している」と述べた。こうした市場での値上がりが基調的な経済とは反対の方向に進んでおり、「遅かれ早かれ調整を余儀なくされる」との見方を示した。

 また、経済成長が続き金利も上昇している中国への資本流入動向を混乱を防ぐために注視しているが、こうした流入の規模やペースは現時点でなおコントロール可能だと説明。一方で「多くの人々が投資や投機目的で住宅を購入しており、中国不動産市場のバブルは比較的大きい状態が続いている。非常に危険だ」と述べた。

 郭主席の発言を受け、2日のアジア株式市場では、中国や香港を中心に売りが広がった。S&P500種株価指数とナスダック100指数の先物も下落に転じた。(Bloomberg News)

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