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ダイドー、「鬼滅」缶コーヒー効果で最終利益80%増

 ダイドーグループホールディングスが4日発表した令和3年1月期連結決算は、最終利益が前期比80・1%増の32億円と大幅に伸びた。昨年10月に期間限定で売り出した人気アニメ「鬼滅の刃」とコラボした缶コーヒーの大ヒットが奏功。新型コロナウイルス禍の健康志向の高まりから、糖や脂肪の吸収を抑える「大人のカロリミット茶」シリーズも量販店を中心に売り上げを伸ばした。

 オンラインで会見した高松富也社長は「鬼滅」とのコラボ缶について、1億本超を製造し、数カ月のうちに完売するとの見通しを明らかにした。「若者や女性などへ客層を広げた効果を一過性にせず、今後もいろいろな手を打ちたい」と述べ、他のキャラクターを採用するなどのキャンペーンを今年も強化する方針を示した。

 「鬼滅」のキャラクターなどを缶に描いたコラボ商品は、昨年10月5日の発売から約3週間で累計販売が5千万本を突破。反響を受けて販売計画を1500万本上乗せしていた。

 本業のもうけを示す営業利益は93・6%増の56億円。売上高は為替変動に伴う原材料・資材調達価格の高騰や、マレーシアの飲料事業から撤退したことなどが響き6%減の1582億円となった。

 4年1月期の連結業績予想は、売上高が4%増の1645億円、自販機網の拡充やヘルスケア事業領域での投資を増やすことから最終利益は18・9%減の26億円の増収減益を見込む。

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