流通ビジネス新時代

マッチングワールド(3)画期的なガラスコーティング剤発売 新規事業の中核に

 マッチングワールドは昨年10月、スマートフォンの液晶画面などを保護するガラスコーティング剤「ピカプロDX(ディーエックス)」を発売した。抗菌効果があり、ウイルスも不活性化できることから、スマホのみならず、ゲーム機やタッチパネル、テーブル、手すりなど硬い表面を持つあらゆる物の保護膜用として、幅広い用途を見込んでいる。すでに大手家電量販店や古本店チェーン、ネイルサロンチェーンなどに販路を開拓。主力の在庫流動化ビジネスとは別の新しい事業の中核になる商品と位置づけている。

 抗菌、抗ウイルス機能をもち人体に無害

 液晶保護シートに代わって台頭

 同社は2018年に携帯電話の売買・修理店「モバイルマッハ」を全国でフランチャイズ展開する事業をスタート。企業の過剰在庫と必要在庫をマッチングする事業に加えての2本目の柱とするべく育成している。ガラスコーティング剤「ピカプロDX」はこの新規事業の中核商品として投入。3年後の年商10億円規模への成長を目指している。

 「スマホの液晶保護ガラスを何とかしたいと考えていたところ、昨年2月頃に新型コロナウイルス感染症が話題になり始めたので、急きょ抗菌作用の認可を取得して、より幅広い用途に使ってもらおうと考えた」。モバイルマッハ事業部の森田卓良氏は「ピカプロDX」の企画開発の経緯をこう語る。

 スマホの液晶画面がひび割れたり汚れたりするのを防ぐため、従来ガラスやフィルムの保護シートが普及している。ただ、これら保護シートは画面とシートの間に気泡が入るなど施工がめんどうな上に、指紋がつきやすい、次第に粘着力が低下してくる、などの難点があった。このため、最近はこれらに代わり、ガラスコーティング剤が台頭しつつある。

 人にやさしいシリカが原料

 そこで、マッチングワールドはコーティング剤専業メーカーのピーライズ(東京都中央区)と提携して、「ピカプロDX」を開発するとともに、市場投入する前にSIAA(抗菌製品技術協議会)から抗菌機能を有するとの認証をもらった。

 実は、世界初の抗菌型ガラスコーティング剤として売り出そうとしたが、タッチの差で他社が抗菌認証を取得した製品を先に発売してしまった。だが、その先行他社の製品と同社の「ピカプロDX」は似て非なるものだった。

 従来のガラスコーティング剤と同様に、先行他社の製品も、冷温保存が必須な上に、塗布する際は手袋をして目や口にも入らないように注意深く作業をする必要がある。ところが、「ピカプロDX」は常温保存が可能で、人体にも無害なので素手で簡単に塗布できる。というのも、「原料がまったく違う」(森田氏)からだ。

 ガラスコーティング剤の原料には石油系の接着剤を混入させるのが一般的だ。ところが、「ピカプロDX」は石油系の接着剤を使うのを避け、人体に無害の原料で代替しているので、人体への影響を気にする必要がない。抗菌性能のみならず、人体に安全な製品という意味でも画期的だといえる。

 コーティング後の硬さは塗布した直後が鉛筆硬度4H、48時間経過後9Hと、従来品の最高硬度を確保。耐用年数はスマホの場合で「だいたい1年に1回程度塗り直してもらえば、強力な性能を維持できます」(同)。

 コスパも同業他社より優位に

 その上で、価格は先行他社よりも安く設定した。一般消費者向けの場合でスマホ用(0.3ミリリットル)が1980円、ゲーム機用(0.6ミリリットル)が2980円だ。

 ちなみに同社ではあえて抗ウイルス機能についてもSIAA認証を取得する考えで、すでに外部機関に依頼して実証を済ませている。昨年2月に新型コロナウイルスの集団感染が発生したダイヤモンドプリンセス号の環境検査では電話機、机、テレビリモコンなど表面が硬い物から活性を持つウイルスが多く検出された。こうしたウイルスの特性に着目。同社では「ピカプロDX」をスマホやゲーム機を液晶だけでなく丸ごと保護するほか、食卓上の醤油瓶、自動車のダッシュボード、外食店のタッチパネルなど人が手に触れるあらゆる硬い物に使ってもらう考えだ。

 ヨドバシカメラが塗布サービス開始

 すでに大手家電量販店のヨドバシカメラが同社の「ピカプロDX」を来店顧客向けコーティングサービス用に採用。他のチェーン店での導入計画も進行しており、「今年8月末(決算月)までに500店舗で塗布サービスが始まる見通しです」(森田氏)。また、インターネット通販の楽天市場、ヤフーショッピングでも一般消費者向けの小売り販売がスタートした。

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