金融

みずほ銀ATM障害 電話はパンク、お粗末な顧客対応

 みずほ銀行で2月28日に発生した現金自動預払機(ATM)障害は、データ処理に関する想定の甘さに加え、お粗末な顧客対応が傷口を広げた。日曜日の行員不在の店舗で利用者が途方に暮れる中、電話の問い合わせ窓口もパンク。全国の支店幹部に出勤指示を出したのは、ATMの障害発生を把握してから3時間半後だった。経営の根幹であるはずの「顧客第一」が掛け声倒れでなかったか、厳しい検証が求められる。

 障害発生後の動きを時系列で追うと、後手後手に回った対応のつたなさが浮かび上がってくる。

 みずほが障害を確知したのは2月28日の午前9時50分。1年以上取引がない定期預金口座約45万件の顧客データを処理する作業中だった。

 この日は月末の日曜日で、定期預金の残高や利息を確定させる約25万件の通常処理も同時並行でこなす必要があった。計約70万件のデータ処理でシステムがパンク。午前11時ごろにATMに異常が出ていることを把握し、その後、最大4318台のATMが停止した。

 全国で5000以上の通帳やキャッシュカードがATMに吸い込まれたきり出てこない前代未聞の状況下で、頼みの綱となるはずの備え付け電話機も機能しなかった。問い合わせが殺到したコールセンターもパンクし、多くの利用者は銀行との接点を断たれた。

 ツイッターに不満や不安があふれかえる中、みずほ経営陣は午後2時にコールセンターの要員を増強。2時半になり、ようやく支店幹部に出勤を指示した。全ての障害が解消したのは翌3月1日の午後3時で、最初の障害発生から既に30時間近くがたっていた。

 障害の引き金となった定期預金のデータ処理は、事前のテストでは問題がなく「難しい作業でもなかった」(みずほ幹部)とされる。麻生太郎金融担当相は「プロとしていかがなものか」と苦言を呈し、金融庁は業務改善命令などの行政処分も視野に入れる。経営トップらの責任問題は避けて通れない情勢だ。

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