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地場企業の海外展開支援 埼玉県、視察代行や駐在員の相談対応

 埼玉県が、海外展開を目指す県内の企業への支援に力を入れている。ベトナムとタイに設置している「サポートデスク」で、進出を検討している地域の視察を代行したり、企業の駐在員からの相談に応じたりする取り組みを始めた。新型コロナウイルスの感染拡大が地域経済に影を落とす中、海外に商機を見いだす企業を支えることでビジネスの活性化を図る。

 サポートデスク事業は平成22年度にスタートし、県が契約したコンサルティング会社が事務所の運営を担っている。これまでは現地の経済動向や法・税制度に関する情報提供を主なサービスとしてきたが、今月から内容を大幅に充実させた。

 視察代行は、企業側にとって気になる現地の実情を実際に足を運ぶなどして調べる業務だ。道路事情を調査して物資を思うように運搬できるかを確認したり、実際に就労できそうな人がどの程度いるかを推計したりする。また、駐在員からの「家族を呼びたい」「新型コロナウイルス感染拡大の影響で日本と行き来がしにくい」といった相談への対応も行うようにした。

 サービス強化の背景には、新たな市場や安価な労働力を求めて海外進出に意欲を示す企業が多いという事情がある。埼玉県などが昨年6月に県内の企業を対象に行った調査によると、今後の海外ビジネスについて回答した205社のうち、56・6%が「ビジネスを拡大したい」と答えた。

 企業の海外進出をめぐっては「日本貿易振興機構(ジェトロ)」が令和元年11月に県内初の事務所「ジェトロ埼玉貿易情報センター」をさいたま市大宮区に開設した。同事務所は、海外のバイヤーとオンラインで商談ができる場を提供するなど、対面での営業活動が制限される状況での地場企業の販路拡大をサポートしている。

 県企業立地課の担当者は「サポートデスクを利用した企業からは『豊富な実務経験をベースにしたアドバイスは貴重だ』といった好意的な感想が寄せられている。ジェトロと役割分担を図りながら、企業の海外展開を後押ししていきたい」と語った。

(竹之内秀介)

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