トヨタ自動車が12日発表した令和3年3月期連結決算は、最終利益が前期比10・3%増の2兆2452億円だった。新型コロナウイルス禍で世界的に急減した販売が、主力市場の米中で急回復したことやコスト削減などが寄与し、増益を確保した。売上高は前期比8・9%減の27兆2145億円。
3年3月期は地域別では中国事業の好調が目立った。販売台数は200万台と前期に比べ約30%増加し、利益は80%近く増えた。スポーツ用多目的車(SUV)の新型車や高級ブランド「レクサス」が好調だった。日本国内を含むその他の地域では販売台数は減少したものの、北米では増益となった。
同時に発表した4年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比10・2%増の30兆円、最終利益が2・4%増の2兆3千億円を見込んだ。新型コロナによる打撃からの順調な回復基調を反映した。