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ミズノ元本社の淀屋橋店が94年の歴史に幕 6月末に閉店、令和7年に再出店予定

 ミズノは18日、昭和2年に本社社屋として完成した大阪市北区の「ミズノ淀屋橋店」を6月30日に閉店すると発表した。大阪メトロ淀屋橋駅西地区の市街地再開発事業に伴い所有するビルを建て替えるためで、令和7年秋以降に同じ場所で完成予定の再開発ビル内に直営店を出店する。

 同店は8階建てで、ミズノ創業者の故・水野利八氏が同社前身の「美津濃商店」の本社社屋として建設された。もともと、明治24年の濃尾地震で被災した水野家の復興の証として100尺(約30・3メートル)の高さのビルを建てる目標を持っていたが、「個人的な責務を果たし安心してはいけない。はるかに大きい(スポーツ産業の発展という)社会的な責任が残っている」との思いから、発展に貢献する責任と自戒を込めて98尺8寸(約29・9メートル)に留めたという。

 大阪ではいち早くエレベーターを設置し、昭和8年には7、8階に大食堂をオープンするなど市民に親しまれ、13年には研究開発拠点も設立。ミズノが平成4年に本社社屋を現在の大阪市住之江区に移転したため、その後は旗艦店「ミズノ大阪本店」として直営していたが、30年に現在の店名に改称した。

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