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バーチャル総会、運用に課題 ルール不明確、当面リアルと併用か

 9日に改正産業競争力強化法が成立したことで、上場企業が物理的な会場を設けずにインターネット上の「バーチャル株主総会」のみを開くことが可能になる。株主の意見が反映されにくくなると慎重な声もあり、運用面が課題だ。新型コロナウイルス対応で増加するウェブ配信と会場を併用するハイブリッド型が、当面は主流になりそうだ。

 新型コロナ禍に直面した2020年の定時株主総会では、多くの株主が来場することで感染リスクが高まらないよう、ハイブリッド型を採用する動きがあった。東京証券取引所の6日現在の集計によると、主に6月に実施する21年3月期決算企業の定時株主総会でハイブリッド型の採用企業は300社超で、20年から大幅に増える見通しだ。

 バーチャル総会をめぐっては、Zホールディングスが18日に開く定時総会にオンラインのみの開催を可能とする定款変更を諮る予定だ。ただ、他の企業に目立った動きは乏しく、先行して解禁された米国でも投資家側から「質問しにくい」「質問に対する経営陣の回答がない」といった不満の声が出ているという。

 大和総研の鈴木裕主席研究員は「改正法では通信が切断された場合に総会の決議をどう扱うかといった明確な基準が示されておらず、企業にとって使い勝手が良くない」と指摘する。バーチャル株主総会の普及には、株主と企業の双方が安心して利用できる運用ルールを早期に整備することが求められそうだ。

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