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新疆ウイグル自治区製太陽光パネル禁輸へ 米、人権侵害問題で大規模措置

 米バイデン政権は中国の新疆ウイグル自治区で生産された太陽光パネル関連製品の一部輸入を禁止する。イスラム系の少数民族ウイグル族らの人権侵害が疑われている問題に対し、バイデン政権が打ち出す最も大規模な措置の一つとなる。

 人権団体や国連の専門家パネルなどがウイグル族らを対象とした強制労働などを指摘する同自治区の工場の生産は、太陽光パネルや半導体の重要な材料であるポリシリコンの世界的な供給の約半分を占める。中国はこうした指摘について、成功している事業を損なう試みだとして否定している。

 今回の輸入禁止により、太陽光パネルのサプライチェーン(供給網)に影響が波及し、米企業はポリシリコンの代替的な調達先を見つける必要に迫られる可能性がある。トランプ前政権とバイデン政権は中国によるウイグル族に対する民族大量虐殺を非難してきた。

 米税関・国境警備局はホシャイン・シリコン・インダストリー(合盛硅業)を対象に違反商品保留命令を発表する見通し。同社からの輸入品は米国の港湾で差し止められ、強制労働で生産されたものでないと証明できれば解除される。

 米商務省はこれとは別に、中国の5つの組織を輸出先のブラックリストに掲載する計画だ。連邦官報で公表予定の通知によれば、ホシャインのほか新疆大全新能源、新疆東方希望有色金属、新疆GCLニューエナジー・マテリアル・テクノロジー、新疆生産建設兵団が対象。これらの組織への販売に当たり、米企業は米政府の認可が必要となる。

 関係者によると、輸入禁止は米国の価値観と相いれず、人件費を不当に抑制することで米企業を競争上不利に追いやる強制労働問題に対処することを目的としている。

 今回の措置は人権擁護団体や労働組合、米議会からウイグル産太陽光発電製品の排除を求める声の高まりを受けたものだ。米労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO)のリチャード・トラムカ議長は3月、バイデン政権に対し「ウイグル産ポリシリコンを含む太陽光パネルは気候変動と戦う私たちの努力の舞台に存在してはならない」と主張した。(ブルームバーグ Jenny Leonard、Jennifer A.Dlouhy)

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