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宮城県議会、水道運営権の民間売却可決 全国初

 上下水道や工業用水の運営権を一括して民間に売却する「みやぎ型管理運営方式」の関連議案が5日、宮城県議会の本会議で賛成多数で可決された。県は人口減少や設備更新などに伴う水道料金の上昇を抑えるため、企業に運営を委託しコスト削減を目指す。厚生労働相の許可を得た上で、来年4月に全国初となる取り組みを導入する。

 県は上下水道を含む計9事業の運営権を、東京に本社を置く水処理大手「メタウォーター」を代表とする10社の企業グループに、20年間にわたり一括譲渡。売却の対価は10億円で、企業側は水道料金から利益を得る。県は20年間でコストを約337億円削減できると説明する。

 本会議の終了後、村井嘉浩知事は「思い切って民間の力を借りて、かじを切ることが必要だ」と記者団に述べ、新しい運営方式の意義を強調した。

 ただ、課題も多い。水需要の減少や水道管などの設備更新による収支の圧迫は避けられず、コスト削減にも限界があり、水道料金の値上げをどこまで抑えられるかは未知の部分がある。

 水質や安定供給を担保できるかも焦点だ。このため県も水質を検査し、有識者らでつくる委員会が企業の財務状況をチェックする。仮に企業が事業から撤退する場合も、県などへの引き継ぎを義務化して安定供給につなげるとしている。

 2日に行われた県議会の建設企業委員会の採決は賛否同数となり、委員長判断で可決する異例の展開となった。水は生活に欠かせない最も重要なインフラだけに、県と企業側には徹底した情報公開が求められる。

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