金融

コロナでの米景気後退は最短の2カ月 2020年4月が「谷」と研究所が認定

 【ワシントン=塩原永久】米国の景気動向を判定する全米経済研究所(NBER)は19日、新型コロナウイルス感染拡大にともなう景気後退について、2020年4月が「谷」だったと認定した。直前の景気の「山」が20年2月だったため、後退局面は2カ月と過去最短だったという。

 全米で20年3月以降、外出制限などの感染防止策が本格化し、景気が急激に失速した。NBERは、広範な経済活動に深刻な打撃が及んだことから、「落ち込みは短期でも、景気後退に分類されるべきものだ」と説明している。

 米景気は20年2月まで10年8カ月となる過去最長の拡大期を記録。コロナ禍が直撃した20年4~6月期の実質国内総生産(GDP)は、年率換算で前期比マイナス31・4%と1947年の統計開始以降で最大の落ち込みとなっていた。

 一方、政府による巨額の財政出動や、新型コロナワクチン普及にともなう経済再開で、景気が急回復。米連邦準備制度理事会(FRB)は21年の実質GDPが7・0%増と高い成長率になると見込んでいる。

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