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本命撤退で一択に 和歌山・全国初のIR事業者選定、その舞台裏 (2/2ページ)

 「決定まで紆余曲折はあった」と県の担当者。それでも「今後はクレアベストとともに国のIR認定を勝ち取るまで走り続けたい」と気持ちを前向きに切り替えていた。

 今後のスケジュールは

 IRには、和歌山県のほか、大阪府・市、横浜市、長崎県も加えた計4地域が誘致を表明している。国はIR整備先を最大3地域選ぶ方針を示している。

 今回、最も早くクレアベストを事業者に選定した和歌山県は8年春ごろの開業を目指す。一方、クレアベストは9年秋ごろとしており、今後、前倒しが可能か両者で協議していく方針。

 大阪府・市では、米MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスの連合のみが参入を目指す意向を示しており、今年9月ごろに選定される見通し。開業時期は当初、2025年大阪・関西万博前を目指していたが、現在は20年代後半としている。

 横浜市では今年5月、2グループがIRの事業提案への参加資格審査を通過したと発表した。代表企業がシンガポールを拠点とするグループと、事業者名非公表のグループで、市は20年代後半の開業を目指すとしている。ただ、反対運動も活発で、8月の市長選には誘致中止を訴える人物も立候補を表明。選挙結果が市の方針に大きく影響しそうだ。

 長崎県では今年3月、代表企業が香港やオーストリアなどを拠点とする3グループが1次審査を通過したと発表した。県は8月末までに最終選定する方針。20年代後半の開業を目指すとしている。(前川康二)

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