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NSX生産終了のホンダ、EV化加速 四輪事業立て直しへ

 ホンダが高級スポーツカー「NSX」の生産を令和4年12月で終了する。決断の背景には、かつて進めた拡大路線の失敗で利益率が低迷する四輪事業の立て直しを急ぐとともに、2050(令和32)年に温室効果ガス排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を達成するという大きな課題を抱えることがある。電動化などに対応するため、看板車種でも聖域なく淘汰(とうた)する動きが進む。

 同社の令和3年3月期の四輪事業の営業利益率はわずか1%で、二輪事業の12・6%に大きく差をつけられた。

 こうした状況を打開するため、ホンダは英国工場や狭山工場(埼玉県狭山市)の閉鎖で生産能力の適正化を図り、ミニバン「オデッセイ」や高級セダン「レジェンド」、燃料電池車(FCV)とプラグインハイブリッド車(PHV)を展開する「クラリティ」の生産終了も決めた。

 また、カーボンニュートラル達成のため、「脱エンジン」にも着手。参戦と撤退を繰り返してきた自動車レースの最高峰・フォーミュラワン(F1)から2021年シーズンを最後に完全撤退する。4月に就任した三部敏宏社長は、40年に世界で販売する全ての新車をEVとFCVとする目標も示した。

 ホンダは「NSXで培った人材、技術などを今後のクルマづくり、モノづくりに生かすことで、電動化や新たな価値を持ったモビリティの中でも引き続き『走る喜び』『操る喜び』を提供していくべく、チャレンジする」としている。(宇野貴文)

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