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債務超過のみやまSE、原点回帰で新たなビジネスモデル確立で挽回狙う

 みやまスマートエネルギー(みやまSE)は「エネルギーの地産地消」を掲げながら、地元密着とかけ離れた事業展開や、業務委託手続きの不備などが市議会で問題視された。問題の是正を図るとして昨年5月に社長が交代し、新体制で巻き返しを図ってきた。

 新体制では市職員経験者が社長に就き、地産地消の原点に立ち返るとして、市内を中心に契約件数の増加に努めた。市内の家庭用電力(小規模店含む)の契約は、年間で196件増加している。また、需給管理業務を内製化し、約4千万円の経費削減につながった。旧体制では、業務委託している民間会社と、みやまSEの2社の社長を同一人物が務めており、みやまSEに不利益となる取引事例も確認されていた。

 一方、令和2年度決算で再び債務超過となり、3年度の事業計画でも見込んでいる経常利益は6千万円にとどまる。債務超過は今後2、3年での解消を目指すという。地域密着型は広域展開に比べ収益力が弱まる課題があり、事業の安定には一層の経営努力が求められる。

 市議会では、問題の追及が続く。6月16日の一般質問では、末吉達二郎市議が「債務超過は由々しき事態だ。会社は市民の税金を投入して整備している」と訴え、市に対し、状況改善のための積極的な関与を求めた。中島一博市議は「地産地消といっても、もうからなければ経営は成り立たない」と指摘した。市議間でも、みやまSEの経営方針に対する考え方が異なり、混乱が続いている。

 松嶋盛人市長は「リスクに対応しながら、脱炭素社会での新しいビジネスモデルを確立したい」と話す。横尾健一社長も「国が打ち出したカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)を踏まえ、新しい事業の検討を始めた。収益を地域に還元できるよう取り組む」と語った。

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