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半導体不足、コロナ… トヨタ業績予想据え置きには強い危機感 

 トヨタ自動車が4日発表した令和3年4~6月期連結決算は、世界的な半導体不足などの逆風があるなかでも効率的な生産体制で新型車を相次いで投入したほか、営業面の努力も成果を挙げ、新型コロナウイルス禍からの回復を鮮明に印象づけた。にもかかわらず4年3月期の業績予想を据え置き、上方修正しない慎重な姿勢の背景には、半導体不足の解消やコロナ感染の収束が見通せないことへの強い危機感がある。

 トヨタは昨年のコロナ流行で工場が停止するなかでも効率的な工程を追求し、新型車の投入に備えた。また、オンライン方式の会議や打ち合わせを増やすことで出張を減らすなどして経費圧縮につなげた。

 半導体不足などへの対応では、直接取引をしていない調達先を含む状況を把握できる情報システム「レスキュー」などを活用。3年4~6月期は10万台程度の減産影響はあったが、「想定の範囲内」と強調する。

 本業のもうけを示す営業利益が売上高に占める割合を表す営業利益率は12・6%で過去最高となった。販売台数の増加に加えて、金融事業の収益改善や販売費の削減などの営業面の努力が実を結んだ。

 昨年中頃からの需要の急回復に加えて、今年2月の記録的な寒波などの影響で在庫水準が低下傾向にある米国では、販売店との正確な需給情報の共有などに取り組み、販売台数を維持することができた。

 しかし、足元では東南アジアでのコロナ感染再拡大で部品調達が滞り、国内外の工場が一時停止に追い込まれるなど厳しい状況が続く。

 トヨタは「まだまだ予断を許さない状況にある」と説明しながら、「1台でも多く顧客に届けられるよう努力していきたい」としている。(宇野貴文)

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