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品質めぐる申告2305件 三菱電機外部調査委、事実関係精査へ

 三菱電機の鉄道車両向け機器などの検査不正問題をめぐり、外部有識者による調査委員会が1日公表した調査報告書は問題が起きた原因として、縦割り組織ならではの風通しの悪さを指摘した。同社は平成28年以降も3度にわたり全社点検を行ったが、品質を軽視する姿勢が改まることはなかった。調査委は全22拠点について、精力的に調査を続けており、同様の問題がさらに広がる可能性もある。

 1日に公表された調査報告書によると、これまでに名古屋製作所可児工場(岐阜県可児市)で電磁開閉器などの不正6件、長崎製作所(長崎県時津町)で鉄道車両向け空調機器や空気圧縮機の不正12件が表面化した。

 さらに調査委には、従業員へのヒアリングや専用窓口への情報提供を通じて、これまでに品質に関わる問題の申告が延べ2305件寄せられているという。調査委は今後これらについても事実関係を精査していく方針だ。

 6月に表面化した鉄道車両向け機器の検査不正の一部は過去の全社点検でも把握されていた。このうち検査成績書に実績値と異なるデータを記載するなどしていた冷房能力試験については、当時の社会システム事業本部長だった漆間啓社長にも報告されたが、「不正ではない」との現場の説明をうのみにしていた。

 そのほかの事案についても上層部に情報を伝えていなかった事例があり、調査委は、現場には「是正しようがない問題であると考え、大ごとになることを恐れ、問題として取り上げない」という考え方が蔓延(まんえん)していたと指摘した。

 「経営層は現場の状況を把握しておらず、経営層の考えが現場に発信されていなかった」。1日付で辞任した柵山正樹会長は記者会見で、現場と経営層の断絶の実態をこう整理し、従業員に向けて謝罪の言葉を口にした。(米沢文)

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