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日航はサーチャージ上昇も 運輸物流が原油高に危機感

 原油価格の高騰を受けたガソリンなどの燃料費上昇が続き、国内の運輸・物流企業への悪影響が指摘されている。日本航空は27日、国際線の利用客が航空券の購入時に支払う燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)について、現在のペースで燃油高騰が続けば、来年2~3月発券分の上昇は「不可避」だと、産経新聞に明らかにした。タクシーや運送会社もサービスなどに影響が出かねず、需要が増える年末までの事態収束を期待する声が高まる。

 「次回はどうしても上昇を回避できない」。日航の担当者は、12月後半に決める来年2~3月発券分に上乗せする燃油サーチャージについて、そう語った。

 燃油サーチャージは直近2カ月間の燃油市況に基づき、2カ月ごとに見直す。9月分まで日本発の旅客便は300~7700円だったが、10~11月分は600~1万1600円に。12月~来年1月分は据え置かれたものの、現在の状況が続けば10~11月の市況を見て判断する「次回」の上昇は避けられない。

 担当者は「お客さまにとっては良くない状況。燃料だけでなく、さまざまな物価高につながる」と経済全体への波及を懸念する。

 物流大手の日本通運の担当者も「運送コストが上がっている」とし、国際運送については燃油サーチャージの上昇分を価格に反映させている。また、国内でも顧客との契約時には「適正な料金を求める」という。

 「今の状況が続けば(収支などに)何かしら影響が出てくる」と漏らすのは、タクシー大手の帝都自動車交通の担当者だ。新型コロナウイルス禍で車両の稼働率は低迷したままだが、忘年会シーズンに向けて需要が高まれば、逆に燃費面でのダメージは大きくなる。

 原油価格の影響を受けるLPガスを燃料に使うタクシー大手の日本交通によると、LPガスも昨年同期比で2割ほど値上がりしているという。担当者は「タクシーは認可料金なので(簡単に)値上げできない。収益にダイレクトに影響する」と嘆く。対策としてはエンジンをこまめに切ることなど、省エネ運転を乗務員に呼び掛けている。

 一方、宅配大手のヤマト運輸では、クリスマスや年末に向けて荷物の取扱量の急増が予想される。担当者は「(影響が)どう出るか分からないが、状況を注視している。早く落ち着いてほしい」と語った。(福田涼太郎)

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