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苦境のパナソニック 物流DX事業は吉と出るのか (2/2ページ)

 別の機械メーカーの担当者も「そもそも社内にIT人材が少ないので、DXの重要性が浸透しないのでは」と言葉を濁す。

 9割の日本企業取り組めず

 経済産業省が、昨年12月に公表した「DXレポート2」では、日本企業の全体の9割以上がDXに取り組めていないと指摘した。三菱総合研究所企業DX本部の森崇(たかし)本部長は「そうした状況を変えるには成功事例が重要」とし、「企業が抱える課題をデジタルで解決するような取り組みが広がればDXの重要性も浸透していくはず」と指摘する。

 パナソニックが構築したDXのシステム事業は、そういった成功事例に連なることができるのか。

 「日本はこれからサプライチェーンのソフトウエアが普及する段階に入る」

 パナソニックのシステム事業責任者の樋口泰行専務執行役員はこう話し、システム事業の強化を図る。今年9月には約8600億円を投じてブルーヨンダーを買収した。

 ブルーヨンダーはAIによって需要や納期を予測するソフトウエアの開発を手がけており、米ウォルマートやコカ・コーラ、独メルセデス・ベンツ、英ユニリーバなど世界約3300社を顧客に持つ。パナソニックが磨いてきた現場を支援するサービスとサプライチェーン管理のノウハウをつないで、新たなシステムの構築が可能となると見込む。

 モノ作りを強みとしてきたパナソニックならではのDXを新たな収益の柱に成長させることができるのか。樋口氏は「ハードウエアだけでは戦えないため、システムのサービスに移行している会社が多いが、パナソニックはハードとソフトの組み合わせを追求する」とも強調している。(桑島浩任)

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