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「100日後に退職する47歳」作者が経験したミドル層転職と“年齢の壁” (1/3ページ)

SankeiBiz編集部
SankeiBiz編集部

 休日もトラブル対応、技術力に不安のある部下、残業代もボーナスもなし―。ベテランのITエンジニアが疲弊して退職するまでを描いた、Twitterでの連載投稿漫画が先月、話題をさらいつつ、完結した。この物語には、職場を舞台にした漫画にありがちな悪役との対立も、ドラマチックな展開もないが、ITエンジニアという仕事の過酷さを淡々とリアルにつづる作風が読者の心をつかんだようだ。ストーリーと同様に現代社会を裏方として支えるITエンジニアであり、40代後半での転職を成功させた作者のTOME(元アプリ開発者47歳)さんに創作の舞台裏を聞いた。

「昭和のプログラマー」

「自分をモデルにした主人公に『昭和のプログラマーの実力を見たか!!』と言わせたら、30年以上前はプログラマーじゃなかっただろうと読者に指摘されたのですが、そんなことないんですよ」

 漫画『100日後に退職する47歳』の作者、TOMEさんは日進月歩のITエンジニア業界で生き抜いてきた自身の長いキャリアについて照れくさそうに笑う。

 電波新聞社のパソコン雑誌『マイコンBASICマガジン』の1987年(昭和62年)1月号に自作のパズルゲームが掲載されたのが中学生のとき。パソコン少年たちのバイブルに載り、作ったものを評価してもらう喜びを知ったことがプログラミングの世界に入るきっかけになった。

 Twitterで漫画を発表しているのも、読んだ人の反応を即座につかめるという“読者ありき”の姿勢からだった。「アプリケーションを作るのに対してエッセー漫画は『費用対効果』が良いのでは」。実体験をアレンジして『100日後に死ぬワニ』(きくちゆうきさん)のようなスタイルで連載しようと考えた。

 漫画を描いたことはほとんどなかったが、練習を重ねて7月中旬、「100日後に退職する47歳」の第1回をTwitterに投稿すると、またたく間に拡散されてフォロワー数が膨れ上がった。狙い通りだったとはいえ反響は予想以上に大きく、慣れない作品づくりに追われる日々が続くことになった。

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