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AIで踏切内の人を検知 西武鉄道が試験導入

 西武鉄道は、人工知能(AI)を活用して踏切内に人がいないかを確認するシステムを、12月から池袋線の2カ所で試験的に導入する。2カ所とも人や自転車の通行に限った小規模な「人道踏切」で、同様のタイプの踏切での運用拡大を検討する。人道踏切では、居合わせた人が非常ボタンを押すことでしか人の存在を確認できないため、AIによる検知システムで安全性の向上を図る。

 システムは、踏切に設置されたカメラの映像をAIが解析して人の姿の有無を確認する仕組みだ。検知した場合は既設の保安装置と連携して特殊信号発光機を作動させ、接近する電車の運転士に異常を知らせる。

 試験導入する2カ所は所沢第3号踏切(埼玉県所沢市)と池袋第9号踏切(東京都豊島区)で、人道踏切の中でも通行量が多い場所を選んだ。試験は今年度末までを予定している。

 AIによる検知システムとは別に、3Dカメラを活用して人の姿を検知するシステムも東京都杉並区内の人道踏切で試験導入する。

 西武鉄道では、自動車が通行できる踏切に関しては「踏切支障検知装置」の設置を進めているが、人道踏切の場合はこうした検知システムがなかった。AIと3Dを活用したシステムは人の検知性能に優れ、安価で設置できるメリットもあるといい、試験の結果を踏まえて導入を拡大する考えだ。

 内閣府の「令和3年交通安全白書」によると、昨年に全国で起きた踏切事故は173件で、おおむね2日に1件のペースで発生している。西武鉄道の担当者は「新たなシステムで踏切事故をできる限り減らしたい」と話した。(中村智隆)

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