トヨタ、レクサス一部HVの北米輸出中止 車種構成見直し攻勢へ

2013.3.8 08:15

 トヨタ自動車が、高級車ブランド「レクサス」のハイブリッド車(HV)「HS250h」の北米輸出を1月末で中止していたことが7日、分かった。

 1月の一部改良を機に、国内専用モデルとなった。レクサス初のHV専用車として2009年に販売したが、北米ではシリーズの他モデルに比べ、販売不振が目立っていたことが要因。長引く円高で輸出採算が悪化したことも要因の一つとみられる。5ドアハッチバックのHV「CT200h」については北米販売を継続する。

 レクサスシリーズは、フロント部分に2つの台形を組み合わせた形の「スピンドルグリル」を順次、導入。個性的なデザインが話題を呼び、今年の販売台数は6年ぶりの50万台超えも視野に入る。

 レクサスの世界販売の約半数を占める北米市場では「HS250h」の輸出中止を機に車種構成を見直し、より排気量の大きい「IS300h」を発売するなど攻勢を強める考え。

 トヨタ全体としては、昨年のHVの世界販売台数は前年比93%増の121万9000台と、初の100万台を突破。国内販売の約4割がHVとなった。

 今後、15年末までに全世界で新型HV17モデルを発売。市販を急ぐ燃料電池車の開発と並行し、当面の主力車と位置づける。

 トヨタは4月1日付で組織改正を行い、事業部門を大きく4部門に分けるが、レクサスについては「レクサスインターナショナル」が担い、豊田章男社長が直轄して担当する。

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