居酒屋「外飲み離れ」防止へ各種サービス 増税前に「お得感」アピール

2014.2.27 07:05

 消費増税に向けポイント還元、キャッシュバック

 消費税率引き上げ後の「外飲み離れ」を食い止めようとする取り組みが加速してきた。サントリー酒類は26日、飲食代を最大10万円キャッシュバックする抽選キャンペーンを4月1日に始めると発表した。居酒屋各社は、会員カードのポイント還元率や割引率を引き上げる。増税前から「お得感」を印象付け、客足をつなぎ止めたい考えだ。

 サントリーのキャンペーンは6月8日まで、自社製生ビールを取り扱う全国約3万店舗で実施。飲食のレシートを専用はがきに張って応募してもらい、毎週1000万円、総額1億円を抽選でキャッシュバックする。

 増税後のアルコール飲料への出費減を防ぐため、各メーカーは市販向けのプレゼントキャンペーンを計画する。サントリーは「『外飲み』を応援することで取引先の販売促進につなげたい」(広報)という。

 一方、居酒屋「咲くら」「響」などを展開するダイナックは今月から、全国約150店で使える会員カードのポイント還元率を引き上げた。税別の飲食代金100円ごとに10ポイント加算し3000ポイントたまれば3000円分の食事券を進呈する仕組みだが、3月末までは還元率を15%にアップする。さらに増税後の4~5月は18%まで引き上げる。

 「甘太郎」「北海道」などを運営するコロワイドも、ポイントカード「クラブコロワイド」の会員を対象に「1杯無料」などのサービスを検討している。

 三光マーケティングフーズは「東方見聞録」「月の雫」などで飲食代金を割り引く「VIPカード」を配布。1割引きから始め、3回利用で2割引き、さらに3回利用すれば3割引きまで上乗せする。期間は11月末までとし、リピーターを囲い込む狙いだ。

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