「アップルウオッチ」触ってみた! 操作感は楽しいけど…スマホの方が便利?

2015.3.11 06:20

 時計、ツール、計測器の「3つの顔」

 アップルジャパンが10日、都内で開いた発表会で、アップルウオッチを実際に試してみた。時計の竜頭に相当する「デジタルクラウン」などを用いた操作は新しい感覚だ。もっとも、端末を使って「できること」はスマートフォンと重複するものが多い。アプリの充実などで、アップルウオッチならではの機能がどの程度広がるかが、普及のカギになりそうだと感じた。

 アップルウオッチには3つの顔がある。(1)画面を自由にカスタマイズできる時計(2)コミュニケーションツール(3)健康や運動に関する計測機器-だ。

 時計のカスタマイズでは、文字盤の色や4隅に配置する情報を選べる。デジタルクラウンを回すと、時計の目盛りの色が、文字通り時計回りに変わっていくように、色を選ぶ作業一つとっても、利用者が楽しめるようにつくられていると感じた。情報は日付や気温、月の満ち欠けなどがある。

 コミュニケーションは基本的にスマホと連携。アイフォーンにかかってきた電話やメッセージをアップルウオッチでも受けられる。家族や友人を12人まで登録することが可能で、素早く連絡できる。

 また、アップルウオッチでは心拍数や消費カロリー、運動量などを計測できる。心拍数を測るときには指2本で画面を押さえるが、これは実際に脈を測る動作をイメージしたものだといい、遊び心が感じられた。

 独特の操作感は楽しいが、電話やメッセージのやり取りはスマホの方が便利だ。健康・運動に関する計測も他のウエアラブル端末でも可能で、驚くような新機能は見当たらない。ただ、アイフォーンとの連携や、時計型の端末であることを最大限生かすアプリが出てくれば、印象は大きく変わるだろう。秘めている可能性は大きいといえそうだ。(高橋寛次)

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