「格安SIM」90%増の326万契約に MM総研調査

2015.6.17 18:55

 通信大手の回線を借りてサービス提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)の市場規模について、MM総研は17日、3月末時点の契約数が3045万件で、前年比2.1%倍に増えたとの調査結果を発表した。

 スマートフォンなどを低料金で使える「格安SIM」などが牽引(けんいん)し、モバイル市場全体(1億7670万契約)に占めるMVNOのシェアは7.8ポイント増の17.2%とほぼ倍増した。

 格安SIMなど「独自サービス型SIM」の契約数は、前年比約1.9倍の326万件に増加。WiMAX(ワイマックス)などの「BWA(無線ブロードバンド)」は2.6倍の1892万件となった。

 格安SIMの事業者別シェアは、流通大手イオンの格安スマホとセット販売を始めたビッグローブが2.6倍の23万3000件に伸長、日本通信(17万2000件)を抜いて3位となった。2位のインターネットイニシアティブは2.1倍の53万6000件、首位のNTTコミュニケーションズも73万8000件と80%と伸ばした。

 携帯大手がSIMロックの解除に対応するよう義務付けられたことで、格安SIMに乗り換えるユーザーは今秋以降さらに増える見込み。MM総研は「音声通話対応の格安SIMが増えてきたことで、用途が『2台目端末』から『メーン端末』に変わりつつある」と分析。2017年3月の契約数は790万件に拡大すると予測した。

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