【ベンチャー支援の現場から】DMM.com 施設開業のさまざまな課題解決

2018.4.10 05:44

 ■ものづくりで企業、自治体対象にコンサル

 DMM.com(東京都港区)は、ものづくり支援施設の整備を後押しするサービスを始めた。東京・秋葉原で運営している「DMM.make AKIBA」のノウハウを生かし、ものづくり支援施設の整備を検討する企業や団体、自治体などを対象にしたコンサルティングサービスを手がける。

 具体的には、施設の立ち上げにあたり、工作機械や3Dプリンターなどの機材の選定のこつや利用方法の講習、運営に携わるスタッフの育成支援、さらには開業後のさまざまなワークショップやイベントの企画の立案を支援するなど、施設のオープンまでのさまざまな課題を一気通貫で解決する。

 DMM.make AKIBAは、東京都千代田区のJR秋葉原駅近くにある富士ソフト秋葉原ビルの10~12階にある。

 2014年11月に開業し、ここを拠点に、IoT(モノのインターネット)ベンチャーのtsumug(ツムグ、福岡市中央区)など、数多くの創業間もないものづくりベンチャーが活動している。

 大企業とベンチャー企業が協業して新たな技術開発に取り組むオープンイノベーションが広がる中、大手企業の間で自社施設内に自由に利用できる工房を設けたり、自治体でも中小企業振興策の一つとして、ものづくり支援施設の整備を検討するケースが増えている。

 大学でも、京都産業大学が4月に開設した情報理工学部に、学生が授業などで最新の工作機械や3Dプリンターを使える「ファブスペース」を開設している。

 DMM.make AKIBAには、これまでに大手企業の新規事業担当者や自治体関係者など1万2000人以上が視察に訪れており、施設の立ち上げや運営の関する相談が数多く寄せられている。

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