【ニュースレビュー】5.6~12 国内

2018.5.14 05:00

 ■日産、欧州でディーゼル撤退へ

 日産自動車が、欧州でディーゼルエンジンを搭載する乗用車の販売から撤退する方針を固めたことが6日、分かった。欧州で厳格化する環境規制に対応するためで、ディーゼル車を廃止する。電気自動車(EV)など電動車両の開発に経営資源を集中する考えだ。

 ■武田、シャイアー6.8兆円で買収

 武田薬品工業は8日、欧州医薬品大手シャイアーを460億ポンド(約6.8兆円)で買収することに合意したと発表した。国内勢で過去最高額の海外企業の買収となる。医療用医薬品の売上高は両社の単純合算で計2兆8135億円となり、業界で世界9位に浮上する。

 ■三菱重、MRJ立て直しへ資本増強

 三菱重工業は8日、国産初のジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の開発子会社の三菱航空機(愛知県豊山町)について、2019年3月期中に資本増強を実施する計画を発表した。財務基盤を強化して開発、販売体制を抜本的に立て直す。

 ■日中韓首脳会談、自由貿易加速へ

 安倍晋三首相は9日、東京都内の迎賓館で中国の李克強首相、韓国の文在寅大統領と日中韓首脳会談を開いた。会談では経済分野についても協議し東アジア地域包括的経済連携(RCEP)や3カ国の自由貿易協定(FTA)交渉加速で一致。3カ国を中心に自由貿易を進める。

 ■トヨタ最終利益2.4兆円

 トヨタ自動車が9日発表した2018年3月期連結決算は、最終利益が前期比362%増の2兆4939億円と2年ぶりに最高益を更新し、日本企業としても過去最大を記録した。円安が追い風となり、原価低減やトランプ米政権の法人税減税も利益を押し上げた。

 ■経常黒字、10年ぶり高水準

 財務省が10日発表した2017年度の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支は21兆7362億円の黒字だった。前年度比3.4%増で07年度以来、10年ぶりの高水準となる。比較可能な1985年度以降で黒字額は3番目に大きかった。

 ■いつでも振り込み可能に

 全国銀行協会は10日、深夜や休日を問わず、他行向けにお金をいつでも即時に振り込める新システムを10月9日から稼働させると明らかにした。全銀協のシステムに接続する銀行全体の7割超に当たる計105行が参加する。インターネット通販などの分野で利便性が増しそうだ。

 ■18年3月期決算ピーク

 東京証券取引所に上場する企業の2018年3月期決算発表が11日、ピークを迎えた。SMBC日興証券が10日までに発表を終えた東証1部上場743社の決算を集計したところ、営業利益は前期比16.9%増の28兆1860億円だった。10年ぶりに過去最高を更新する公算が大きい。

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