【トップは語る】営業力向上に科学的な視点不可欠 ソフトブレーン・サービス社長に聞く

2018.12.5 11:00

 □ソフトブレーン・サービス社長 野部剛さんに聞く

 --精神論や属人的になりがちな営業の世界で科学的になることの必要性を説いている

 「われわれは営業領域における6700社以上のコンサルティング実績データを分析し、業種や業態を超えた成功法則を発見した。この法則を体系化して科学的営業手法“営業プロセスマネジメント”を確立。2006年には専門の研究教育機関“プロセスマネジメント大学”も発足させ、研究や普及活動を本格化させた。営業にはセールスに加え、マーケティングとマネジメントの視点が必要になる。なかでも、マネジメントに関する教育が不十分であることが多い。営業努力に対して結果が出ないというケースでは、これらの視点を体系的に習得することで改善できるはずだ」

 --7日に、その最新研究発表会「プロセスマネジメントアワード2018」を開催する

 「プロセスマネジメント大学の出身者による成果発表会だ。プロセスマネジメントは、成果につながるプロセスを設計し、そのプロセスを管理する手法で、顧客への説明、連絡の頻度、コミュニケーションなどの具体的手法をまとめたものだ。その効果を大きくするためには、それぞれの営業チームが、それぞれの業態や規模などに合わせてローカライズする必要もある。アワードでは、実際に活用したことで大きな成果を挙げている営業チームが登壇。自社での取り組みを紹介するとともに、グランプリなども選ぶ」

 --営業力は多くの企業にとって重要な課題だ

 「最近は働き方改革の推進に向け、生産性の向上も大きなテーマだ。人口減少もあり、離職率が低くモチベーションの高い組織を作りたいというニーズも強い。そういう面でも、精神論や天性に依存せず、誰もが納得し体得できる科学的なアプローチを勧めていきたい」

【プロフィル】野部剛

 のべ・たけし 早大卒、1996年に野村証券入社。インスパイアを経て、2005年ソフトブレーン・サービス入社。10年7月から現職。千葉県出身。

閉じる