アシックス、20年ぶり最終赤字 業績再建へ特損響く

2019.2.13 16:58

 アシックスが13日発表した平成30年12月期連結決算は、売上高が前期比3・4%減の3866億円、最終損益は203億円の赤字(前期は129億円の黒字)だった。最終赤字を計上するのは20年ぶりで、赤字幅は過去最大。主力のシューズ事業の不振に加え、国内外の不採算店舗の減損処理など特別損失243億円を計上したことが利益を押し下げた。

 主力の米国市場でスポーツシューズの販売不振が響き、全体の売り上げを大きく押し下げた。また、米国に加え、日本や欧州でも直営店の販売管理費が膨らんだ。本業のもうけを示す営業利益は、46・3%減の105億円だった。

 また、最終損益は、業績立て直しのための事業構造改革費用や、保有資産の整理・見直しによる特別損失を計上し、最終利益を大きく下押しした。過去に買収した子会社ののれん代や、不採算店舗の減損などにより特別損失243億円を計上した。

 31年12月期は売上高が前期比0・9%増の3900億円、営業利益が14・1%増の120億円、最終損益は50億円の黒字を見込む。広田康人社長は「今年は2020年東京五輪・パラリンピックを控えた重要な年。一度体制を立て直して攻勢をかける」と話した。

閉じる