商船三井、LNGフェリーを2隻建造 環境規制強化に対応

2019.11.22 05:00

 商船三井は、日本で初めて液化天然ガス(LNG)を燃料とするフェリーを2隻建造すると発表した。2022年末から23年前半にかけて大阪と別府(大分県)を結ぶ航路に順次導入する方針で、船舶の環境規制強化に対応する。

 新しい船の名称は「さんふらわあくれない」と「さんふらわあむらさき」(仮称)で、乗客数はいずれも763人を予定。建造は三菱造船に発注する。投資額は非公表。従来の重油を燃料にした船より二酸化炭素(CO2)の排出量を20%以上削減し、硫黄酸化物はほとんど出さないという。

 運転手不足の解消手段として、トラック輸送を船舶などに切り替える「モーダルシフト」にも対応。積載できるトラックの台数を現在運航しているフェリーの92台から136台に大幅に増やす。

 国際的な排ガス規制強化などを背景に、LNG燃料船は広がりつつある。日本郵船は9月に、世界最大級の自動車運搬船の建造に乗り出すと発表している。

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