船井電機の創業者 船井哲良氏が死去 独自の生産体制築く
船井電機の創業者で、安価に製品を大量生産する独自の生産体制を築いた船井哲良(ふない・てつろう)氏が4日、肺炎のため死去した。90歳。神戸市出身。葬儀・告別式は親族で行う。喪主は長男、哲雄(てつお)氏。後日、お別れの会を開く予定。船井電機が5日発表した。
昭和26年にミシンの卸問屋を営む個人商店を開業。国内製ミシンの海外輸出などを手掛け、ラジオの製造販売に乗り出したことを機に、36年に船井電機を創業した。テレビやDVDレコーダーなどにも事業を広げた。
トヨタ自動車の工場に学び、製品の設計から生産、販売を一貫して手掛けて費用を抑える手法を確立。北米を中心に海外で販路を広げた。
近年は業績不振から相次いで社長が交代するなど経営が迷走。平成28年には会長を退任し、経営の一線からは退いたものの、今年に入ってヤマダ電機と組んだ国内テレビ市場への再参入を主導するなど挽回を目指していた。
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