山岳遭難過去最悪 23日時点で件数、人数とも過去最多更新 山梨
山梨県内で今年起きた山岳遭難の発生件数、遭難者数のいずれも、過去最高だった昨年を上回っていることが24日、県警のまとめでわかった。遭難者の8割を40歳以上が占め、特に低体温症など発病による遭難の増加が目立っている。県警は高齢者に、軽装での山歩きや登山経験や体力への過信をしないよう、注意を呼びかけている。
県警地域課によると、今年の県内の山岳遭難は、23日時点ですでに155件に達し、遭難者数も172人となっている。
これらは統計が残る昭和40年以降、最多だった昨年1年間の149件、160人を上回っている。今年23日までの死者数は26人。昭和54年の31人に次いで2番目に多くなっている。
今年1~10月(計135件)でみると、遭難内容のトップは「滑落」(35件)で前年同期比5件増。
増加が目立ったのは「発病」(27件)の同14件増、「道迷い」(22件)の同8件増など。道迷いのうち10件が1~4月に発生したが、昨年同期はゼロだった。
年齢別では、シニアの登山ブームを反映してか、60代が41人(28・1%)で最多。40代以上が計118人と全体の80・8%を占めた。また、男性が全体の71・2%にあたる104人だった。
山系別では南アルプス山系が全体の半数超の72件で最多。次いで、八ケ岳・秩父山系24件、大菩薩・道志山系22件、富士・御坂山系17件の順となった。
遭難者の住所のうち、県内は1割弱の12人。東京37人、神奈川24人、埼玉12人など首都圏が全体の約6割を占めた。
遭難件数のうち、遭難者が登山届を提出していたのは54件で、全体の4割だった。
同課は山岳遭難増加について「健康ブームを背景に登山者数が増えた。携行品の準備不足、冬山での自分の経験と体力を過信する人も増えているのではないか」とみている。
県警は本格的な冬山シーズンに向け、入山者に天候や登山道の事前調査と安全登山の計画、冬山装備の徹底のほか、状況が悪い場合には引き返す決断を求めている。
県警では、スマートフォンで緊急連絡すれば位置情報が伝わるサービスを提供しおり、青山彩子本部長は24日の定例会見で、「しっかり電話機器を充電して入山するなど準備を怠らないようお願いします」と呼びかけた。
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