リニア談合で大林組社長引責 後任に蓮輪専務昇格へ
大林組は23日、リニア中央新幹線工事の談合事件を受け、白石達社長(70)が3月1日付で退任し、後任に蓮輪賢治取締役専務執行役員(64)が昇格する人事を発表した。白石氏は6月下旬の株主総会で取締役も退任し、相談役に就く。大林組は談合事件をめぐって当局から捜査を受け、公正取引委員会に不正な受注調整を認めて既に申告したことが判明しており、事実上の引責辞任となった。
土木本部長としてリニア工事を担当していた土屋幸三郎副社長(66)も23日付で辞任。土屋氏から一身上の都合で辞任したいとの申し出があった。白石氏は23日、東京都内で会見し「執行体制を一新し、真相究明やコンプライアンス(法令順守)体制を早急に構築する必要がある」と退任理由を述べた。
新社長に就任する蓮輪氏は「捜査に全面的に協力し、結論が出てから、企業としての責任を明らかにし、実効性のある対策を検討したい」とし、新執行体制を2月中旬に公表する考えを示した。
リニア中央新幹線の工事をめぐっては、東京地検特捜部が昨年12月、リニア中央新幹線の「名城非常口」新設工事(名古屋市)の入札に不正があったとして、偽計業務妨害容疑で大林組本社を家宅捜索した。
また他の工事も含めて入札前に受注調整していた疑いが強まり、昨年12月に東京地検特捜部と公正取引委員会が、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで大林組を含む大手4社を捜索している。
白石氏は2007年、大阪府枚方市の清掃工場建設をめぐる談合事件で脇村典夫社長(当時)が引責辞任したのを受け、社長に就任。蓮輪氏は、再生可能エネルギーなど新規事業を担当するテクノ事業創成本部長を14年から務めている。
◇
【プロフィル】蓮輪賢治氏
はすわ・けんじ 阪大卒。1977年大林組。取締役を経て2016年4月から取締役専務執行役員。大阪府出身。
関連記事