東京五輪見すえ、ふるさと・徳島の藍をPR フリーサーファーの永原さん
徳島特産の「藍」の魅力を広めようと、かつてサーフィンの学生チャンピオンだった同県海陽町の永原レキさん(35)が奮闘している。徳島県が生産量が全国一を誇る藍は、2020年の東京五輪・パラリンピックのエンブレムカラーにも採用された。永原さんは海陽町に藍(あい)染(ぞめ)が体験できるスタジオ兼カフェを開き、さまざまな藍染商品を手がけて販売。「世界に藍の魅力を発信していきたい」と意気込んでいる。(江森梓)
海陽町の海沿いに立つスタジオ兼カフェ「in Between Blues」。店内には、サーフボードやアクセサリー、食器など藍色に染まった商品が所狭しと並ぶ。店名の由来となったのは、青空の下に広がる大海原と藍染の深い青。永原さんは「ふるさとのさまざまなすてきなブルーを表現しました」と笑う。
同町の海部川河口付近は、「チューブ」と呼ばれるトンネル状の波が発生しやすく、世界でも注目されるサーフスポット。永原さんも学生時代、全日本学生サーフィン選手権で4連覇を達成した経歴を持つ。
大学卒業後は、サーフィンを学ぶためオーストラリアなど世界各地を放浪。帰国後に何気なく立ち寄った東京都内のオーガニック商品の見本市で、ふるさと・海陽町のメーカー「トータス」が出品したハンカチなどの藍染製品に偶然出合い、ひきつけられた。
手作業で作られているため、一つ一つ色合いが異なり味がある。化学染料と比べて海を汚さず、環境面にもやさしい。ふるさとに戻った永原さんは、同社に入社。藍の栽培や染色、新商品の開発方法などを学び、昨年4月に独立して店を立ち上げた。
同店では永原さんが開発を手がけた藍染製品を販売。藍染を体験することもできる。
さらに東京五輪・パラリンピックに向け、現在、五輪のエンブレムの作者、野老(ところ)朝雄さんがデザインしたロゴ入りの藍染のサーフボードを東京都内で展示してPR。サーフィンの強化選手が着用する藍染めのウエアの開発も検討中だ。
永原さんは「藍染は化学染料よりコストも手間もかかる。それでも、長い目で見たときにものづくりはどうあるべきなのか、考えてもらう一つのシンボルとして世界に発信していきたい」と話している。
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