平昌五輪で「サムスンスマホ」めぐり騒動 北朝鮮は貸与拒否、イランは未提供に猛反発…

 
平昌五輪関係者に提供されるサムスン電子の「ギャラクシーノート8オリンピックエディション」(AP)

 平昌五輪の大会組織委員会が提供しているサムスン電子製のスマートフォンをめぐって、北朝鮮やイランとの間で貸与拒否などの騒動が起きている。

 大会公式パートナーのサムスン電子は各国選手団や国際オリンピック委員会(IOC)関係者約4000人に対し、同社の「ギャラクシーノート8 オリンピックエディション」と呼ばれる五輪仕様のスマートフォンを提供している。

 しかし、聯合ニュースによると、国連安全保障理事会での北朝鮮制裁は軍事転用可能な電子機器の提供を禁止しており、組織委は帰国前にスマートフォンを返却するという“条件付き貸与”を決定した。だが、今回の措置に対して、北朝鮮側が受け取りを拒否しているという。

 さらに組織委は北朝鮮と同じく、国連制裁下にあるイランに対しても同様の条件での貸与の方針を示していたが、イラン政府が猛反発。イラン外務省は駐テヘラン韓国大使を呼び出しイラン選手4人に提供しなかったことに抗議した上で、同省ホームページで「サムスンとイラン間の貿易に大きな打撃が生じる可能性がある」と警告したという。

 聯合ニュースによれば、組織委はイランに対して最終的に返却条件をつけずにスマートフォンを提供することを決めた。

 この騒動に対して、ネット上では「そもそも軍事転用されるようなものを五輪で選手に提供すること自体がおかしい」「ずさんの一言に尽きる」といった辛辣(しんらつ)な意見が寄せられている。

 サムスン製スマートフォンは日本や中国などアジア市場で大きくシェアを伸ばしており、韓国を代表する携帯電話端末ではある。しかし、選手が喜ぶはずの「提供」が、思わぬ波紋を招く形となった。(五輪速報班)